土踏まずの発達の遅れた小学生はどういうことをすればいいか

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お父さんと一緒に来院された小学校4年生の女の子さん。体重をかけない状態でカカトが内側に倒れ過ぎているのを靴屋さんで指摘されて来院されました。靴屋さんには足のことを大変研究している方がいらっしゃいます。
外反母趾はあるものの、まだそれほどひどくはありません。が、問題はいくつかありました。このお嬢さんのように若い時から足のゆがみがわかり、早期に対策を打っておけば後々よい結果を生むのですが、多くの方はこういうことを知らずに成長してしまいます。

1.スキャナー画像

まずは足裏をスキャナーで撮ってみました。
左右の小指が内反小趾で、右親指はやや外反母趾気味です。左親指は外形(シルエット)は正常ですが、問題があります。

足裏のスキャナー画像

足裏のスキャナー画像

左右の親指が地面に接触しているところが少し後ろ寄りです。正常ならばもう少し前の部分が接地します。
左右ともに足の裏のアーチがしっかりとはできておらず、土踏まずが低下して扁平足気味です。小学校4年生くらいでは出来上がっていてもいいのですが。

親指の接地部分

親指の地面に当たる部分がもっと前でなければいけない。

 

2.足の観察

右足裏は親指と小指の付け根の皮膚が、左足裏は第3指と小指の付け根の皮膚が硬くなっています。また右の第2~3指の付け根や左の親指の付け根の皮膚も多少硬くなっています。

右足の裏のタコ

右足の裏のタコ

 

左足の裏のタコ

左足の裏のタコ

うつ伏せで足の状態を診ると後足部(足の後ろ半分、カカト)が大きく内側に曲がっている状態です。
それに対して前足部(足の前半分)は後足部に対して外側が上がっています
後ろ半分が内側に曲がって、前半分の外側が上がっている組み合わせはよく見られます。

3.理論編

後足部が内側に曲がっているもの(後足部内反こうそくぶないはんと呼びます)には2つのタイプがあります。
ひとつはカカトの骨(足の後ろ半分)が下腿部(ヒザから足首まで)に対して内側に曲がっている場合で、もうひとつはスネの骨が大きく曲がってO脚になっている場合です。

後足部内反変形

後足部に変形がある場合
(Pod Mech vol. 2. 株式会社インパクトトレーディング, 2006, p2-3)

後者の場合は幼児期の早すぎる時期に歩かされ始めたのが原因であるという学者が多いです。
前者は幼児期に何かの理由でカカトの骨が真直ぐにならなかったのが理由です。といいますのも、お母さんのおなかの中では曲がった状態になって、生まれるとだんだん真直ぐになるはずなのですが、これが真直ぐにならなかったわけです。
このお嬢さんは後者のタイプです。下腿部はO脚ではありません。

両下肢

O脚ではありません。

前足部を診ると、後足部に対して右足も左足も外側が上がっています。これを前足部外反ぜんそくぶがいはんと言います。後足部内反こうそくぶないはん前足部外反ぜんそくぶがいはんの組み合わせは結構多いです。

右足のねじれ

右足のねじれ

 

左足のねじれ

左足のねじれ

後足部内反こうそくぶないはんには硬いタイプと柔らかいタイプがあります。
硬いタイプは小指の付け根の皮膚が硬くなる傾向があり、柔らかいタイプは親指や第2指の付け根の皮膚が硬くなる傾向があります。このお嬢さんは両タイプの中間くらいではないかと思われます。

また前足部外反にも硬いタイプと柔らかいタイプがあります。硬いタイプは親指と小指の付け根の皮膚が硬くなり、柔らかいタイプは第1~2指の付け根の皮膚が硬くなります。この方は柔らかいタイプです。

また柔らかいタイプの特徴が他にも見えます。 一つは外反母趾です。これは右足に顕著です。

また体重をかけたときに親指の付け根が反りにくくなり、機能性強剛母趾きのうせいきょうごうぼしの特徴が出ています。これは親指の付け根で2つの骨が衝突しているためです。そして親指の付け根の関節が反りにくい代わりに親指自体が反るようになります。すると体重をかけたときに親指の付け根に近いところに体重がかかるようになります。これがよく表れています。

第1列の運動

第1列の運動
Pod Mech vol.2. 株式会社インパクトトレーディング, 2006, p19

 

親指の接地部分

親指の地面に当たる部分がもっと前でなければいけない(再掲載)。

この方のお父様の左右の親指も似たようになっていて、親指が反りにくい状態でした。

 

4.対策

何よりもよい構造のクツを選び、そのなかに足底板を入れることが必要不可欠です。

足底板の挿入

足底板をクツに装着する。

靴の選び方は「外反母趾の人生をバラ色にするシューズ選びの3つのポイント」に書かれています。
足底板については「外反母趾の痛みを劇的に改善するクツの中敷き(インソール)」をご覧になってください。

通学用のクツ、上履き、体育館シューズなどを履くときには常に足底板を入れておきます。足底板は1つ作成して入れ替えればよいです。

自宅では足病医の開発したサンダルを着用することです。まだ症状が出ない今のうちから対策を打っておくことがよいと思います。

特殊なサンダル

特殊なサンダル

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