悲しいけれども遺伝は外反母趾の原因の中でも最大のものだ!

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あなたは外反母趾の3大原因を知っているであろうか。それは
1)女性であること
2)靴、とくにハイヒール
3)遺伝
である。この中でも遺伝の影響が最も大きい。

もし外反母趾の原因が遺伝であるというのが事実ならば、あなたは絶望してしまうかもしれない。
たとえば遺伝によって親からもらった顔が、(化粧でも変わるが、)根本的には整形手術でしか変わらないように、外反母趾も手術以外ではどうしようもないと思うかもしれない。
しかし絶望することはない。このサイト内に問題を解決する方法を書いておいた。あなたはただそれを実行すればよいのである。

1.外反母趾に遺伝が関与している可能性について述べた論文

まず外反母趾に遺伝が関与しているのではないかということを述べた1960年代の論文を見てみよう。「新石器時代の生活をしているニューギニアの住民における外反母趾の有病率」(注1)という論文がそれだ。

この論文は1966年に南太平洋のニューギニアの裸足の民族を調査したものである。当時、ニューギニアには何千年も前の新石器時代のような生活をしている裸足の民族がいたのであるが、彼らがどのくらいの割合で外反母趾になっているかを調べたのだ。

結果は、調査した男性665人のうちの7人(1パーセント)が少なくても左右どちらかの足に外反母趾があり、女性の場合は591人のうちの21人(4パーセント)に外反母趾が見られたのであった。

その次に書かれていることは、ある場所では外反母趾が見られたのに、別の場所では環境がほとんど同じなのに、外反母趾がほとんど見られなかったということである。

環境が同じなのに、外反母趾が見られるところと見られないところがあるということは、外反母趾になるのに遺伝的な要因があるのではないかと書かれている。

(注1) Maclennan R. Prevalence of hallux valgus in a Neolithic New Guinea population. The Lancet. 1966, vol. 287, no. 7452, pp. 1398-1400.

2.外反母趾に与える遺伝とハイヒールの影響

次に外反母趾に与える遺伝とハイヒールのそれぞれの影響について比較した論文がある。2010年に発表された 「ハイヒールを履くことは外反母趾の原因になるのか。1056人の中国人女性の調査」(注2)という論文である。

これは18歳から65歳までの1056人の中国人女性を対象にした外反母趾に関するものであるが、調査の結果、36.5パーセントの女性が外反母趾を持っていることがわかった。

その外反母趾を持つ女性のうちの88.8パーセントが家族に外反母趾の人がいたのであるが、その中で日常的にハイヒールを履く人が15.6パーセント、履かない人が73.2パーセントだったのである。

一方、外反母趾を持つ女性のうち、11.2パーセントが家族に外反母趾の人がいなかったのであるが、その中で日常的にハイヒールを履く人が2.8パーセント、履かない人が8.4パーセントだということである。 表にすると面白いことが分かる。

外反母趾と遺伝及びハイヒールの関係

外反母趾と遺伝及びハイヒールの関係

表の赤い文字を見てほしい。
1)73.2パーセントというのは、ハイヒールを日常的には履かないが外反母趾になっている。しかも家族に外反母趾の人がいる場合である。これは外反母趾の原因が遺伝によるものと思われる人である。

2)2.8パーセントというのは、ハイヒールを日常的に履いていて外反母趾になっている。しかも家族に外反母趾の人がいないという場合である。これは外反母趾の原因がハイヒールによるものと思われる人である。

割り算をしてみましょう。73.2÷2.8≒26。つまり外反母趾に関する遺伝の影響はハイヒールの影響の約26倍にも上ることが分かるのだ。

(注2) Daniel Wu; Lobo Louie. Does Wearing High-heeled Shoe Cause Hallux Valgus? A Survey of 1,056 Chinese Females. The Foot and Ankle Online Journal. 2010, vol. 3, no. 5, 3, doi: 10.3827/faoj.2010.0305.0003

3.双生児の調査で分かった遺伝の強さ

外反母趾に関する遺伝の影響を、双生児(双子)で調べた論文がある。「韓国人の外反母趾に対する遺伝的影響、健康な双生児の研究」(注3)という論文である。

一卵性双生児と二卵性双生児の違いは下記のようなものである。
一卵性双生児はまったく遺伝子が同じで、生まれ育った環境も同じ。一方、
二卵性双生児は50パーセント遺伝子が同じで、生まれ育った環境は同じ。

二卵性双生児よりも一卵性双生児の方が似ている割合が高ければ、似ている分は遺伝の影響に由来するものと考えられる。それに対して一卵性双生児と二卵性双生児の間にあまり差がなければ、環境の影響によるものだと考えられるのである。

研究の結果分かったのは外反母趾になるかどうかは遺伝が重要な役割を果たしていることであり、かつ家庭環境は無視できる程度のものだったということである。

つまりあなたの外反母趾は遺伝の影響が大きい可能性が高いのである。子供、兄弟姉妹、両親、祖父母の足を見てみよう。

(注5) Chang-Hyung Lee; Sooji Lee; HyoJeong Kang; Da-Eun Jung; Yun-Mi Song; Kayoung Lee; Kyungtai Lee; JiHye Hwang; Joohon Sung. Genetic Influences on Hallux Valgus in Koreans: The Healthy Twin Study. Twin Research and Human Genetics. 2014, volume 17, Issue 2, pp. 121-126.

4.いったい何が遺伝するのか

特殊な病気の場合を除けば、生まれつき外反母趾の人はほとんどいない。しかし成長するにつれて、だんだん親指が外反するようになる。

ということから、外反母趾自体が遺伝すると言うよりは、外反母趾になりやすい足が遺伝すると考えた方がよいであろう。 では「外反母趾になりやすい足」とはどういう足であろうか。

それを明らかにしているのが、欧米で研究されている「足病学」である。 足病学では足の変形をいくつかに分類していて、その足の変形が外反母趾を引き起こすとしている。

代表的な足の変形を2つ挙げてみよう。こういう変形が親から子へ、子から孫へと伝わるのである。
1つは足の前半分の内側が上がった変形(左)で、もうひとつは足の前半分の外側が上がった変形である。

前足部内反と前足部外反

足の前半分の内側が上がっている足(左)と外側が上がっている足(右)。(Pod Mech vol.2. 株式会社インパクトトレーディング, 2006, p8, 11)

足の前半分の内側が上がった変形の足(左)がなぜ外反母趾になるのか。
カカトが地面に着いたあとに、小指の付け根が地面に着き、さらに親指の付け根が地面に着くのであるが、
足の前半分の内側が上がっていると、親指の付け根を地面に着けるために、カカトが内側に倒れ過ぎてしまうのである。

過回内

足の変形が過回内(オーバープロネーション)を起こす。(Pod Mech vol.2. 株式会社インパクトトレーディング, 2006, p9)

すると下図のように第1中足骨には3つの方向の大きな力が加わるのである。

過回内と骨の異常な動き

カカトが倒れるとその動きは足先の方に伝わる。

もちろん変形があまりない足でも、3つの方向の力がある程度加わるのであるが、
変形が大きいと、その3つ力も大きくなるのである。

別の方向から見てみよう。

外反母趾発生時の骨の動き1

外反母趾発生時の骨の動き1

第1中足骨はの方向に大きく動かされる(もちろんの方向にも働いている)。
このとき親指の骨(基節骨きせつこつ)は地面に固定されているので、第1中足骨と基節骨の間が亜脱臼の状態になるのである。
これが外反母趾の始まりである。

この亜脱臼がひどくなると筋肉にアンバランスができて、ますます親指が外側(小指側)に引っ張られるのである。

5.外反母趾の解決策

外反母趾は上で述べたように、足の変形(捻じれやゆがみ)から来る。
この変形が遺伝するのであるが、どうすればよいのであろうか。

まず筋肉を鍛えても、この変形はどうにもならない。この変形はほとんど矯正できないのである。
サポーターなどのグッズやテーピングで指を広げても、この変形はどうにもならない。

この変形の影響を最小限にするテーピングがあるが難しいし、ひとりではできない。また一生続けなければいけないことを考えると気が遠くなる。

そこで登場するのが足底板である。欧米では足病学を学習した足病医(ポダイアトリスト)が足底板を処方している。足底板によって、その足の変形の影響を最小限にするのである。

ただし足底板にも色々な種類があり、作り方も様々である。もっとも正確に足の変形を補正する足底板は、体重を全くかけない状態で作ったものである。

患者をイスに腰かけたさせた状態で作ったり、患者をベッドでうつ伏せに寝かせた状態で作るものが、もっとも正確に足底板を作製する方法である。

うつ伏せになった状態での足底板の作成

うつ伏せになった状態での足底板の作成

これを構造的にすぐれた靴に入れるのだ。靴と足底板は外反母趾の人にとって、最小限必要なものである。これを使いながらテーピングや足の筋肉のトレーニングなどを行なえば、軽度の外反母趾であれば形が改善することもありうる。足底板がなければ、一時的に改善してもその状態を維持することは難しいのである。

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治療家も真っ青!超短期間で痛みを1/10にする方法

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足や膝や腰のトラブルに関しては

さまざまな施術方法が存在します。

 

しかし欧米で研究が進んでいる「足病学」の理論に基づいた施術方法は

まだ一般的には知られていません。

 

私たちの身体の構造は多くは遺伝によって

両親から引き継いでいます。

足の構造も両親のどちらかから引き継いでいるのです。

 

足に異常な構造があると、それは足の異常な動きを生みだし、

さらにスネ、膝、フトモモ、骨盤、背骨に異常な動きを発生します。

 

その異常な動きは

シンスプリント、変形性膝関節症、変形性股関節症、坐骨神経痛、

腰椎椎間板ヘルニア、腰椎分離症、腰椎すべり症、腰痛、

頸の痛み、猫背、ストレートネックなど

さまざまなトラブルを引き起こすのです。

 

これらの疾患から来た痛みを改善するのには

まずは足の異常な構造を足底板(そくていばん)によって補正し、

足の正しい動きを作ってやらなければなりません。

 

そして身体の動きを正常に近づけた上で、

痛みを出している部分(ほとんどは筋肉です)の施術を行います。

 

欧米では足底板はごく一般的に使用されていますが、

日本ではあまり一般には知られていません。

 

あなたも足病学に基づく施術を受け、

一日も早く、身体のトラブルを改善させてください。


一日も早く身体の痛みを解消したい方はこちらへ

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