足の第2~4指の指背の胼胝は槌指などの曲がった指にできる

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る
足の第2~4指の指背にできたタコ

この記事は 9で読めます。

足の第2~4指の指背に胼胝(タコ)ができている場合がありますが、このタコができるのはハンマートゥなどの曲がった指です。曲がった指の背側が靴と摩擦を起こして、皮膚が厚くかつ硬くなりタコが形成されます。このタコが形成されるメカニズムと、このタコができなくなる方法について述べたいと思います。


1.足の第2~4指の指背にできるタコとは

足指の変形

足指の変形(Pod Mech vol. 2. 株式会社インパクトトレーディング, 2006, p25)

 

第2~4指の指背しはいにタコができるのは、これらの指が曲がってしまい、その背側が靴から摩擦を受けるからです。

ここにタコができる場合、立ったときに足の指は「浮き指」の状態になっていることが多いです。

足の指はハンマートゥ、クロウトゥ、マレットトゥなどの変形を起こしていることが多く、ハンマートゥやクロウトゥの場合には近位指節間関節きんいしせつかんかんせつの背面(下の写真左)に、マレットトゥの場合は遠位指節間関節えんいしせつかんかんせつの背面にタコができることが多いです。

同時に第2~4指の先端や第2~4指の付け根の中足骨頭部ちゅうそっこつとうぶにタコができていることもよくあります。

 

足の第2~4指の指背にできたタコ

足の第2~4指の指背にできたタコ。近位指節間関節にできる場合(左)と遠位指節間関節にできる場合がある。

 

足の第2~4指の先端にできたタコ

足の第2~4指の先端にできたタコ。

⑨と⑪は同じようなメカニズムで起こるので、一緒に記載しておきました。⑨は足の第2~4指の先端にできたタコです。

タコとウオノメ一覧に戻る

2.足の第2~4指の指背にできるタコの対策

2-1.靴の選択

まずは構造的・機能的に優れた靴を選びます。条件としては下記の3つです。

  1. ヒールカウンターがしっかりしていること
  2. 捻じったときに90度以上捻じれないこと
  3. 靴の反る位置が、足の指の反る位置に一致していること

もちろんサイズやワイズがあっていることが前提です。詳しい説明は「外反母趾の人生をバラ色にするシューズ選びの3つのポイント」をお読みください。

ウォーキングシューズ

ニューバランスのウォーキングシューズ

パンプスもほぼ同じ条件ですが、ヒールの高さは3~5センチにしておくのが無難です。ヒールが高すぎると前すべりして指背にタコができやすくなります。パンプスの選び方に関しては「ハイヒールのパンプスが女性に及ぼす6つの悪影響とその対策」をお読みください。

パンプス

メディフィットのパンプス

 

2-2.足底板とインソール

靴やパンプスの中に足底板そくていばんやインソールを入れて、足の捻じれやゆがみの影響ができるだけ出ないようにします。足底板はオーダーメイド品で、インソールは既製品です。

足底板

足底板

 

インソール

パンプス用インソール

2-3.特殊なサンダル

自宅においては足底板が使えませんので、アメリカの足病医が開発した特殊なサンダルを使うのが良いでしょう。

特殊なサンダル

特殊なサンダル

3.足の第2~4指の指背にできるタコの機序

これは浮き指のメカニズムとほぼ同じです。が、足の第2~4指の指背にタコを作らない浮き指もあります。

3-1.カカトが大きく内側に倒れる場合

足の形には色々なタイプがありますが、足の前半分の内側が上がったタイプの足を考えてみましょう。

前足部内反

足の前半分の内側が少しだけ上がっている足(Pod Mech vol.2. 株式会社インパクトトレーディング, 2006, p8)

このような足の構造は下の写真のようにして足を見ると分かります。

足のねじれの見方

こうやって足の変形(ねじれ・ゆがみ)を見ます。

もし足首付近にある距骨下関節きょこつかかんせつがよく動くならば、足全体が地面に着くときに、足は大きく内側に倒れます。この動きを過回内かかいない(オーバープロネーション)といいます。

過回内

足の変形が過回内(オーバープロネーション)を起こす。(Pod Mech vol.2. 株式会社インパクトトレーディング, 2006, p9)

足の縦アーチは後脛骨筋こうけいこつきんという名前の筋肉が守っているのですが、上記のように大きくアーチがつぶれてくると、長指屈筋ちょうしくっきんという筋肉も働かされるようになります。この筋肉は第2~5指を曲げる筋肉です。

このときの足裏の状態は下図のようになっています。左が正常な人で、右が足の前半分の内側が上がっている人です。

筋肉の牽引方向の変化

筋肉の牽引方向の変化 (Pod Mech vol.2. 株式会社インパクトトレーディング, 2006, p27)

つまり足が内側に倒れ過ぎると足の形そのものが変形し、長指屈筋ちょうしくっきんは第2~5指を斜めに引っ張るようになります。足の指が斜めに引っ張られる状態を説明する前に、正常な状態を示します。

小指を曲げる筋肉の本来の走行

小指を曲げる筋肉の本来の走行

小指を例に挙げて説明しますと、図示した筋肉は関節の軸の下を走っているため、矢印のように足の指を下に曲げます。

次に、長指屈筋ちょうしくっきんが第2~5指を斜めに引っ張る場合を示して見ましょう。

筋肉の作用の逆転

本来は小指を曲げる作用を持つ筋肉はその作用を逆転する。

小指が斜めに引っ張られて捻じれるため、筋肉が着いている場所が元の場所よりも上がってしまいます。
すると筋肉が関節の軸の上を走るようになります。この状態で筋肉が働くと、足の指は上に曲げられることになります。
こうしてハンマートゥなどの足指の変形が形成されます。持ち上げられた指の背は靴からの摩擦を受け、痛みを出したり、タコを形成したりします。

3-2.縦アーチが高くなった場合

次に足の前半分の外側が上がったタイプの足を考えてみましょう。このタイプの足はハイアーチになることがあります。

前足部外反

足の前半分の外側が少しだけ上がっている足(Pod Mech vol.2. 株式会社インパクトトレーディング, 2006, p3)

このときの筋肉の状態を考えてみます。下図は左が正常な足で、右がハイアーチの足です。

筋肉の腱と関節軸の関係

(ミショー, T.-C. 加倉井周一訳(2005)『臨床足装具学』. 医歯薬出版株式会社 p78, 一部改変)

ハイアーチの足の指はハンマートゥになっていることが分かります。すると指の背が靴からの摩擦を受けて硬く、そして厚くなりタコを形成します。この詳しいメカニズムは「高過ぎる足のアーチが原因で浮き指になる場合のメカニズム」をお読みください。

3-3.靴に圧迫された場合

足の長さよりも小さい靴を履いた場合には、前方から指が圧迫されて曲がってしまいます。その状態で歩くと指の背に摩擦がかかって、皮膚が厚くかつ硬くなりタコが作られます。

逆に足の長さよりも大きい靴を履く場合や、ヒール高の高すぎるものを履く場合には、靴の中で足が前滑りするため、前方で足の指が圧迫されて曲がってしまいます。そしてこの状態で歩くと、指背に履物からの摩擦が生じてタコが作られます。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*

CAPTCHA