足指の付け根が痛い2種類の中足骨頭部痛の原因とその治し方

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足指の付け根の足裏側が痛むのは中足骨骨頭部痛、中足骨頭部痛あるいは中足骨頭痛などと呼ばれていますが、実はこの痛みの原因にはまったく違った2つのものがあります。ひとつは足指の付け根そのものに原因がある場合で、もうひとつは足指の付け根とはまったく違ったところに原因がある場合です。そして治療方法も違いますのでしっかりと見分けることが重要です。

1.足指の付け根に原因がある中足骨頭部痛

1-1.症状

足の横アーチが低下して、第2~3指の付け根にタコができ、歩くたびに痛みが出ます。とくに蹴りだしのときに痛みを感じることが多く、人によっては靴の中に小石が入っているように感じます。中年以上の女性に多い疾患です。

1-2.メカニズム

1-2-1.足の前半分の内側が上がったタイプ

足はいくつかのタイプに分類できますが、第2~3指の付け根に胼胝(タコ)ができやすいのは、足の前半分の内側が上がったタイプです。

前足部内反

足の前半分の内側が少しだけ上がっている足(Pod Mech vol.2. 株式会社インパクトトレーディング, 2006, p8)

このような足の構造は下記のようにして見分けることができます。

足のねじれの見方

こうやって足の変形(ねじれ・ゆがみ)を見ます。

このタイプの足がカカトから接地するときには、その足裏全体を地面につけるために足が大きく内側に倒れます。この動きを過回内かかいない(オーバープロネーション)と言います。

過回内

足の変形が過回内(オーバープロネーション)を起こす。(Pod Mech vol.2. 株式会社インパクトトレーディング, 2006, p9)

過回内かかいないが起こると、第1中足骨ちゅうそっこつの先端と第5中足骨の先端が持ち上げられるので、結果的に横アーチが低下して第2、第3中足骨頭にかかる荷重が大きくなり、ここにタコができて痛みを感じるようになることがあります。
下記の2つの写真には第1中足骨の先端が持ち上げられる(上向きの矢印④)のと同時に、第5中足骨の先端が持ち上げられる(上向きの矢印①)ことが示されています。

過回内と第5中足骨の動き

過回内と第5中足骨の動き

 

過回内と骨の異常な動き

過回内と第1中足骨の動き

1-2-2.ハイアーチの足

ハイアーチ(甲高)タイプの足にハンマートゥのような足指の変形ができると、中足骨頭ちゅうそくこっとうが下を向く(中足骨が底屈する)ため、皮膚に大きな負荷がかかってタコができて痛みを感じることがあります。第2~3指に多いです。

ハンマートゥとタコ(Pod Mech vol.2. 株式会社インパクトトレーディング, 2006, p25, 一部改変)

 

1-2-3.モートン足

第1中足骨ちゅうそっこつが第2中足骨よりも異常に短い足はモートンそくと呼ばれています。
モートン足の場合にも第2中足骨頭ちゅうそっこつとうに大きな荷重がかかるため、タコができて痛みが出ることがあります。
「モートン」は人の名前ですが、モートン病の「モートン」とは別人です。
モートン足については、さらに詳しい説明が「第2指の付け根に分厚いタコができて痛むモートン足の対処法」にあります。

モートン足

モートン足(左)は第1中足骨が短い構造の足です。

1-3.対策

1-3-1.靴選び

靴は構造的にしっかりしたものを選んでください。選ぶポイントは「外反母趾の人生をバラ色にするシューズ選びの3つのポイント」に書きました。
パンプスも選び方はほぼ同じですが、ヒールの高さは3~5センチにしておいてください。また足底板やインソールを入れるために、少し深めでかつ中敷きが外れるものが良いです。パンプスの選び方は「ハイヒールのパンプスが女性に及ぼす6つの悪影響とその対策」を参考にしてください。

1-3-2.足底板とインソール

足底板(オーダーメイド品)やインソール(既製品)を靴やパンプスに入れて足の異常な動きを抑制します。モートン足の場合は細工が必要ですが、これはモートン足の記事を書いたときに説明します。

足底板の挿入

足底板をクツに装着する。

痛みが取り除き切れない場合には中足骨頭部の部分にクッション材を使用することもあります。ただしインソール全体がクッション作用のあるものは避けた方が良いです。なぜならばそのようなインソールでは足の異常な動きをコントロールすることができないからです。

 

2.筋筋膜性疼痛症候群による中足骨頭部痛

2-1.「足指の付け根に原因がある中足骨頭部痛」に対する疑問

中足骨頭部痛を訴える人、つまり足の指の付け根が痛いと言う人の足の指の付け根を押しても、あまり痛みがない人がよくいます。

骨頭部にかかる荷重が大きくなって強い痛みを感じるであれば、そこを強く押せば痛みが出るはずなのですが、それが出ない場合が結構あるのです。もちろんタコもありません。しかし本人は歩くのがつらいほど痛いと言います。

足の指の付け根を押してもあまり強い痛みは出ないが、歩くと強い痛みが出るのはなぜでしょうか。それは骨頭部にかかる荷重が大きくなって痛みが出ているのではないからです。では痛みはどこから来るのでしょうか。

2-2.筋筋膜性疼痛症候群による中足骨頭部痛の存在

それは筋肉から来ていることがよくあります。どの筋肉から来ているのでしょうか。

  1. 親指を曲げる短母指屈筋たんぼしくっきん
  2. 親指を第2指に近づける母指内転筋ぼしないてんきん
  3. 第2~5指を曲げる短指屈筋たんしくっきん
  4. 小指を広げる小指外転筋しょうしがいてんきん

などです。これらの筋肉が使われ過ぎると、筋肉の痛みが持続するようになります。その痛みは筋肉の存在する場所とは一致しているとは限りません。このような痛みを関連痛かんれんつうといいます。

そして関連痛かんれんつうを出す筋肉の病気を「筋筋膜性疼痛症候群」といいます。これは「きんきんまくせい・とうつう・しょうこうぐん」と読みます。この病気になると筋肉に引き金点(トリガーポイント)ができて、そこから痛みが発生します。

2-3.それぞれの筋肉由来の痛みの場所

個々の筋肉が足のどの部分に痛みを出すかを見てみましょう。

  1. 短母指屈筋たんぼしくっきんの痛みの場所:親指の付け根の裏側と内側、親指全体、そして第2指の大部分。
  2. 母指内転筋ぼしないてんきんの痛みの場所:第1~4中足骨の頭部、つまり第1~4指の付け根。
    (短母指屈筋と母指内転筋はリンク先の同じ図の中に描かれています)
  3. 短指屈筋たんしくっきんの痛みの場所:第1~4中足骨の先端、たまに第5中足骨の先端にまで感じられる。
  4. 小指外転筋しょうしがいてんきんの痛みの場所:小指の付け根の裏側と外側。
    (短指屈筋と小指外転筋はリンク先の同じ図の中に描かれています)

トリガーポイントから起こった痛みはトリガーポイントの部分(図の×印のところ)を圧迫すると、痛みが再現されることが多いのです。

足の横アーチが低下して第2、第3中足骨頭にかかる荷重が大きくなって痛みを感じることもあるでしょう。しかし横アーチが低下している状態で激しいスポーツを行なっている場合でも、まったく痛みを感じない人もいますし、あまり運動をしていなくても指の付け根に激しい痛みを感じる人もいます。しかも足の指の付け根を押してもあまり痛くない場合も多々あります。そういう場合は筋筋膜性疼痛症候群きんきんまくせいとうつうしょうこうぐんを疑ってみる必要があります。

なお、足の骨が疲労骨折ひろうこっせつを起こしている場合にも、当然のことながら痛みが出ますので、まずは病院でレントゲン撮影を行うことが大事です。ただし疲労骨折ひろうこっせつを起こしてすぐの場合は、レントゲン撮影では骨にヒビが入っているかどうかが分かりにくい場合があります。

2-4.筋筋膜性疼痛症候群による中足骨骨頭部痛のメカニズム

ここでは筋筋膜性疼痛症候群きんきんまくせいとうつうしょうこうぐんから起こった中足骨頭部痛ちゅうそっこつとうぶつうのメカニズムを説明したいと思います。足に捻じれやゆがみがあると、足全体が内側に倒れてしまいます。たとえば足の前半分の内側が上がったタイプの足を考えてみましょう。体重をかけない状態で足を観察すると専門家ならば分かります。

前足部内反

足の前半分の内側が少しだけ上がっている足(Pod Mech vol.2. 株式会社インパクトトレーディング, 2006, p8)

このタイプの足は、着地するたびに足全体が内側に倒れます。するとカカトの骨だけではなく、足のすべての骨が正常な場合とは違った、大きな動きをします。この記事の前半で第1中足骨ちゅうそっこつと第5中足骨の異常な動きを説明しましたが、この2つの骨だけではなくて、すべての骨が正常な場合とは違った動きをするのです。

するとそれらを動かす筋肉に大きな負担がかかります。その結果、筋筋膜性疼痛症候群きんきんまくせいとうつうしょうこうぐんになった筋肉は痛みを発生し続けるようになるのです。親指を曲げる短母指屈筋たんぼしくっきん、親指を第2指に近づける母指内転筋ぼしないてんきん、第2~5指を曲げる短指屈筋、小指を広げる小指外転筋しょうしがいてんきんなどの足の指の付け根に痛みを出す筋肉だけではありません。すべての筋肉に負担がかかって痛みを出す可能性があるのです。

ではこの症状が最初に出た原因はなにかというと、いくつかあります。

  1. つま先が狭過ぎて窮屈なクツを履く。
  2. 足を打撲したり、怪我で足が傷ついたりする。
  3. 足部の骨折したり、その後ギプスで固定したりする。

では次に、どうやったら中足骨骨頭痛が改善できるかを述べましょう。

2-5.筋筋膜性疼痛症候群による中足骨骨頭部痛の対策

2-5-1.靴選び

まず行わないといけないことは、つま先に適度なゆとりを持たせる靴を履き、かつ足のゆがみ・捻じれの影響をなくすことです。そのためにはまずは構造の優れた靴を選ぶことです。アシックス、ミズノ、ニューバランスなどのウォーキングシューズを、信頼のおけるシューフィッターに相談しながら選びましょう。

ウォーキングシューズ

ウォーキングシューズ

ランニングシューズやその他のスポーツ用シューズ、ビジネスシューズ、こども靴も同じです。パンプスもシューフィッターといっしょに選ぶのが良いですが、ヒールの高さは3~5センチにして下さい。仕事上ウォーキングシューズを履けない女性の方もいると思います。

パンプス

メディフィットのパンプス

2-5-2.足底板とインソール

次にそれらの靴の中に足底板そくていばんやインソールを入れます。足底板やインソールで足のゆがみ・捻じれを補正するのです。足底板はオーダーメイド品で、インソールは既製品です。

インソール

パンプス用インソール

2-5-3.マッサージとストレッチ

靴に足底板を入れたら、痛みを出している筋肉への対処を行います。これは2つのことを行えばよいです。ひとつはしっかりとマッサージして筋肉を弛めること。もうひとつはマッサージで弛めた後にストレッチを行なうことです。

マッサージとストレッチはどの筋肉が痛みを出しているかによって行う方法が違うので、信頼のおける治療家に頼んだ方が良いかもしれません。足底板だけでも多少の改善を見ることもありますが、やはり該当する筋肉の施術をした方が改善の度合いも改善するスピードも大きいです。

注意する点は、構造的・機能的にすぐれた足底板がないとマッサージやストレッチを行ってもあまり効果がないことが多いということです。それは痛みの原因になっている足の異常な動きがまったく改善されないからです。

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治療家も真っ青!超短期間で痛みを1/10にする方法

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足や膝や腰のトラブルに関しては

さまざまな施術方法が存在します。

 

しかし欧米で研究が進んでいる「足病学」の理論に基づいた施術方法は

まだ一般的には知られていません。

 

私たちの身体の構造は多くは遺伝によって

両親から引き継いでいます。

足の構造も両親のどちらかから引き継いでいるのです。

 

足に異常な構造があると、それは足の異常な動きを生みだし、

さらにスネ、膝、フトモモ、骨盤、背骨に異常な動きを発生します。

 

その異常な動きは

シンスプリント、変形性膝関節症、変形性股関節症、坐骨神経痛、

腰椎椎間板ヘルニア、腰椎分離症、腰椎すべり症、腰痛、

頸の痛み、猫背、ストレートネックなど

さまざまなトラブルを引き起こすのです。

 

これらの疾患から来た痛みを改善するのには

まずは足の異常な構造を足底板(そくていばん)によって補正し、

足の正しい動きを作ってやらなければなりません。

 

そして身体の動きを正常に近づけた上で、

痛みを出している部分(ほとんどは筋肉です)の施術を行います。

 

欧米では足底板はごく一般的に使用されていますが、

日本ではあまり一般には知られていません。

 

あなたも足病学に基づく施術を受け、

一日も早く、身体のトラブルを改善させてください。


一日も早く身体の痛みを解消したい方はこちらへ

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