中足骨頭部痛の原因のひとつであるモートン足構造とは何か?

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足の第2指の付け根に分厚いタコができ、歩いたり長時間立っていると痛みが出る(中足骨頭部痛)。また親指の側面や親指の付け根の側面、さらには小指の側面にもタコができている。歩くときには足先が外を向いてしまい、フクラハギやフトモモ、さらにはオシリに痛みが出る。

このような症状がある人はもしかしたらモートン足構造を持っているかもしれません。もしそうならば適切な対策を行わないと、トラブルは解決しない可能性が大きいです。

 

1.モートン足とは

モートン足(モートン・フット)とはアメリカの整形外科医のダッドリー・ジョイ・モートンが発表した遺伝性、先天性の足の構造で、モートン足構造とも呼ばれています。もともとD・J・モートンはモートン足構造の特徴として、3つの特徴(モートン足症候群、モートン症候群)を挙げています。

1)第1中足骨が極端に短い。
2)第1中足骨と第2中足骨の底部間の運動が過剰に起こる。
3)第2、第3趾の付け根に分厚いタコができる。

[注意]モートン病あるいはモートン神経種の「モートン」はアメリカの外科医であるトーマス・G・モートンに由来しています。モートン足とモートン病はまったく違いますので、注意が必要です。

モートン足構造があると中足骨頭部痛を出すことがあります。ただしモートン足でない場合でも中足骨頭部痛を出す場合はありますので、足の指の付け根が痛い方は「足指の付け根が痛い2種類の中足骨頭部痛の原因とその治し方」も参考になさってください。

 

2.モートン足の確認方法

足の指を折り曲げ、第1~5中足骨の先端の位置にしるしをつけます。

モートン足構造のチェック方法

モートン足構造のチェック方法

正常な足の場合には第1~5中足骨の先端は、下の写真の黒印ようにきれいな円弧を描きますが、モートン足構造の場合には第1中足骨の先端がピンク色の位置に来るので、第1~5中足骨の先端は円弧を描くことがありません。

モートン足構造

モートン足構造の場合は第1中足骨の先端がピンク色の位置にくる。

ここで注意する点は

  1. 第1中足骨の長さが正常で、第2中足骨が長い場合もありますが、これはモートン足構造ではありません。第2中足骨が通常よりも長いものは症状も対処方法もまた違ったものになります。
  2. 中足骨の長短は足の指の長短とは一致しないことがあります。たとえばモートン足構造を持つ人の中には第2趾が母趾よりも明らかに長い人もいますが、第2趾と母趾の長さがほぼ同じ人もいます。ですから第2趾と母趾の長さで、モートン足構造かどうかを判断してはいけません。
  3.  モートン足構造を持っている人は4人にひとりと言われていますが、実際の調査結果は3~22パーセントでかなりばらつきがあります。

 

3.モートン足の特徴

3-1.極端に短い第1中足骨

正常な足では第1中足骨の長さが第2中足骨の長さと同じかあるいはそれ以上ですが、モートン足構造では第1中足骨が極端に短いのが特徴です。

これはレントゲン写真を撮ればすぐに分かりますし、上述した「モートン足の確認方法」で述べたような方法で第1~5中足骨の先端に印をつけると、すぐに確認できます。

3-2.第1~第2中足骨の底部間の過剰運動

歩行時にカカトが地面に着いた後に前足部が着地するのですが、通常は母趾の付け根(第1中足骨頭)と小趾の付け根(第5中足骨頭)に均等に体重がかかります。

ところがモートン足の場合には相対的に長い第2中足骨の頭部に体重が多くかかるため、カカトと第2中足骨頭の2点で体重を支えることになります。

そしてモートン足の場合、地面を蹴るときには第1中足骨を大きく底屈(足裏側に曲げること)させなければいけないため、第1中足骨と第2中足骨の底部(後ろの部分)間の運動が過剰になります。

※「臨床足装具学」は大変良い本です。足の研究をされている方はぜひお読みください。

モートン足での第1~2中足骨の動き

正常な足(上)とモートン足(下)における第1~2中足骨の動き((ミショー, T.-C. 加倉井周一訳(2005)『臨床足装具学』. 医歯薬出版株式会社 p103)

3-3.第2趾の付け根の分厚いタコ

地面に足を付ける際に、相対的に長い第2中足骨の頭部(先端)に体重が多くかかるため、第2中足骨の頭部の直下、つまり第2趾の付け根に分厚いタコができます。またその他にも母趾の内側面、母趾の付け根の内側面、小趾の付け根の外側面にもタコが見られます。

モートン足のタコ

モートン足にできるタコの位置

3-4.種子骨の位置の異常

第1中足骨の頭部の下には2つの種子骨(しゅしこつ)があります。その種子骨が本来の位置よりも後方に移動しています。

モートン足の特徴

モートン足の特徴

3-5.第2中足骨の体部の肥厚

第2中足骨の体部(骨幹部)が肥厚しています(上の模型写真を参照)。

3-6.第2~3趾間の水かき

第2趾と第3趾の間の水かきが長い。

水かき

第2~第3趾間の水かき。モートン足ではここが長い。

3-7.そとわ歩行

本来、足は親指の付け根、小指の付け根、カカトの3点で支えられているのですが、モートン足では第2趾が長いため、第2趾の付け根とカカトの2点で支えられることになります。

これはスケート靴を履いているような状態であって、非常に不安定です。この不安定な状態を安定化させるために、足先を外側に向けて親指の付け根(第1中足骨頭)に体重をかけようとします。

その結果、「そとわ歩行」になってしまいます。「そとわ」とは「外輪」と書き、足先を外側に向けて歩くことです。「そとわ」だけでも意味は通じるのですが、分かりやすく「そとわ歩行」と言われることがよくあります。

 

4.モートン足に由来する症状

4-1.第2趾の付け根の痛み

第2中足骨が長いため、その先端(頭部)が地面に接触する際の圧力が強くなります。このとき第1中足骨が十分に底屈できなくてその頭部が地面に着きにくいと、体重がますます第2中足骨頭に過剰にかかるようになります。そして慢性的に第2中足骨頭を地面に叩きつけられます。その結果、第2趾の付け根に痛みが出ます。

また第1及び第2中足骨にも痛みを感じることがあります。痛みは歩いたときや長時間立っているときに起こり、休むとなくなります。

4-2.からだの各部の筋痛症

そとわ歩行をすることにより、距骨下関節きょこつかかんせつ過回内かかいないを起こします。過回内とはカカトが大きく内側に倒れることです。すると蹴る時に足が硬い状態にならないため、蹴る力が効率的に足部に伝わりません。

その結果、下腿部や膝部、大腿部、股関節部、殿部(オシリ)の筋肉が必要以上に働かされます。するとこれらの筋肉に筋痛症きんつうしょう筋筋膜性疼痛症候群きんきんまくせいとうつうしょうこうぐん)が起こることがあります。

さらにこの過回内の影響は下腿部、膝部、大腿部、股関節部、殿部だけではなく、腰部、背部、頸部、頭部にも影響を及ぼすことがあります。

原因不明の痛みがある場合はモートン足のチェックを行い、これらの筋痛症の施術を受けるのがよいです。そして後述するモートン足対策を実行すれば、問題は解決に向かいます。

 

5.モートン足の対策

5-1.短い第1中足骨に対する直接的な対策

第1中足骨頭(母指球)の下に装具(パッド)による支持を行って、短い第1中足骨の影響が出ないようにします。パッドは薬局に売っています。

注意する点は痛みを感じる第2趾(第2中足骨頭)にパッドを貼らないことです。これはますます症状をひどくします。またアーチを持ち上げるのも逆効果です。

 

5-2.過回内の防止

パッドよりももっと良いものは足底板の使用です。構造的に優れた靴と機能的に優れた足底板によって、距骨下関節の過回内を防止します。

5-2-1.靴選び

シューフィッターに足の長さと足の指の付け根の周径を測定してもらい、自分の足にフィットする靴の大きさを確認します。そして足が内側に倒れ過ぎないような構造の靴を選びます。

選び方は「外反母趾の人生をバラ色にするシューズ選びの3つのポイント」を参照してください。

5-2-2.足底板

足の異常な動きを抑制するためには、足底板そくていばんを使うのがベストです。このとき大事なのは体重をかけずに足底板を作ることです。体重をかけてしまうと、足がつぶれた状態で足底板を作ることになり、正確なものができません。

足底板については「外反母趾の痛みを劇的に改善するクツの中敷き(インソール)」をご覧になってください。

足底板の作製

体重をかけずに作る足底板

さらに本格的な足底板になると、第1中足骨の下に「モートン延長」という延長部分を付け加えることがあります。

 

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治療家も真っ青!超短期間で痛みを1/10にする方法

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足や膝や腰のトラブルに関しては

さまざまな施術方法が存在します。

 

しかし欧米で研究が進んでいる「足病学」の理論に基づいた施術方法は

まだ一般的には知られていません。

 

私たちの身体の構造は多くは遺伝によって

両親から引き継いでいます。

足の構造も両親のどちらかから引き継いでいるのです。

 

足に異常な構造があると、それは足の異常な動きを生みだし、

さらにスネ、膝、フトモモ、骨盤、背骨に異常な動きを発生します。

 

その異常な動きは

シンスプリント、変形性膝関節症、変形性股関節症、坐骨神経痛、

腰椎椎間板ヘルニア、腰椎分離症、腰椎すべり症、腰痛、

頸の痛み、猫背、ストレートネックなど

さまざまなトラブルを引き起こすのです。

 

これらの疾患から来た痛みを改善するのには

まずは足の異常な構造を足底板(そくていばん)によって補正し、

足の正しい動きを作ってやらなければなりません。

 

そして身体の動きを正常に近づけた上で、

痛みを出している部分(ほとんどは筋肉です)の施術を行います。

 

欧米では足底板はごく一般的に使用されていますが、

日本ではあまり一般には知られていません。

 

あなたも足病学に基づく施術を受け、

一日も早く、身体のトラブルを改善させてください。


一日も早く身体の痛みを解消したい方はこちらへ

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