最も確実かつ安価な外反母趾の対策で実行できるもの(続き)

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前回は「最も確実かつ安価な外反母趾の対策で実行できるものは何か?」ということで、足底板そくていばんをご紹介いたしました。構造的にすぐれた靴に足底板を入れておく。そしてそれを履いて歩くだけで外反母趾対策になるということでした。
ではどんな足底板でもよいかというと、そういう訳にはいきません。きちんと作られていなければいけないのです。きちんと作られていなければ、その人の足の捻じれやゆがみを補正できないのです。ではきちんと作られているというのはどういうことでしょうか。それについてお話します。(メルマガ2016年5月14日号)

1.足病学の理論に基づいた足底板

きちんと作られている足底板そくていばんというのはどういうものでしょうか。
それは「足病学そくびょうがく」の理論に基づいて作られているということです。

欧米で研究が進んでいる足病学は
残念なことにまだ日本ではあまり知られていません。
ごく一部の医師や施術家によって学ばれているにすぎません。

この足病学に基づいて足底板を作るとすばらしいものができます。
その人の足の捻じれを見事に補正してくれるのです。

足の捻じれの補正を正しく行なうと
外反母趾になるような骨の異常な動きがなくなります。

ですから単に痛みを取り除く目的であっても
あるいは形を正常に近づける目的であっても

まずは「足病学」の理論に基づいて作られた足底板を
靴に入れておかなければなりません。

 

2.足底板作製にはどのような条件が必要なのか

足底板を作るときにどのような条件が必要なのでしょうか。
それはその足底板を装着して歩くときに
足が大きく内側に傾き過ぎたり、外側に傾き過ぎたりしないことです。

過回内

足の変形が過回内(オーバープロネーション)を起こす。(Pod Mech vol.2. 株式会社インパクトトレーディング, 2006, p9)

もう少し正確に言うと足首のあたりにある距骨下関節きょこつかかんせつ中間位ちゅうかんいをとることです。
中間位をとるということは、内側にも外側にも倒れていない状態です。

距骨下関節

距骨(黄色)と踵骨(緑色)の2つの骨で構成されている距骨下関節

 

多くの足はゆがみや捻じれがあります。
そのため椅子に腰をかけて足をブラブラさせた状態で、

距骨下関節きょこつかかんせつを中間位にしたときに、
カカト、親指の付け根、小指の付け根の3点が同一水平面上にありません。

この3点は同一平面上にはありますが、
足にゆがみや捻じれがあるので同一「水」平面上にはないのです。

もし下の写真ように足をトリッシャムに押しこんだらどうなるでしょうか。
押し込んだ状態ではカカト、親指の付け根、小指の付け根の3点が
同一水平面上に位置するようになります。

ということは距骨下関節きょこつかかんせつが中間位にならないか、
もしくは距骨下関節きょこつかかんせつを中間位に保ったままで押し込むと、
足の骨格のどこかでひずみが出ることになります。

トチッシャム

足底板を作るのにトリッシャムは使わない方がよい。

ですから正確な足底板を作るためには体重をかけた状態ではできないのです。
(足のタイプによってはできる場合もあります。)

体重をかけないで足底板を作るにはうつ伏せか、仰向けか
もしくは下記の写真のように椅子に腰をかけた状態で作らなければいけません。

足底板の作製

体重をかけずに作る足底板

 

3.変形した足を元に戻す方法

では変形した足はどのようにしたら元に戻るのでしょうか。
残念ながら、かなり変形した足を元に戻す確実な方法は手術以外にはありません。

また手術を行なっても、足の捻じれをそのままにして今まで通りの生活を送っていくと
再び外反母趾になることもあります。
そういう方々が何人かご来院されました。

ですから手術を受けられた方も
足病学に基づいて作られた足底板を、
構造的にすぐれた靴に入れておくのがベターです。

では手術以外に変形した足を元に戻す方法はないのか。
テーピングはどうでしょう。

これまで延べ数千人、いや1万人を超える方々にテープを巻いてきましたが、
形が元に戻った人は、もともとの変形が小さい状態でした。
形が元に戻った人がふたりほど記憶にあります。

親指の変形が軽度の場合、熱意のある方はやってみられたらよいと思います。
さらにテーピングよりももっと努力のいらない方法があります。

皆さんは「纏足てんそく」をご存じでしょうか。
昔、中国で行われていたことで、
女性の足に布を巻いて、その足が大きくならないようにしていた風習です。

これは現代社会ではあまりよろしくない風習といえますが、
この逆を行なうのです。
つまり変形した足をできるだけ正しい形に近づけておくのです。

どうやるのでしょうか。
それは特殊なソックスの重ね履きです。

CSソックス

CSソックス(レギュラー・アンクル)

もちろんこれを履いたからと言って
すべての人の足が元通りになるとは言えませんが、
他の方法よりも努力がいらず、かつ効果的であると思います。

足底板と特殊なソックスを一緒に使うことが
最も確実で安価な、そして挫折しにくい外反母趾対策であると言えます。
一度、お試しください。

 

4.お勧めの本

本日は私のお勧めの本を紹介させていただこうと思います。
その本は「トリガーポイントブロックで腰痛は治る!」です。

石川県小松市で加茂整形外科医院を開業していらっしゃる
加茂淳先生のご著書です。

この本のブックカバーの前袖まえそでには衝撃的な文章が載っています。

みなさんは、次のような話を聞いたことがありませんか。
「神経が圧迫を受けると、痛みやしびれが生じる」
「老化した関節や変形した骨は痛む」
「筋肉痛は放っておいても治る」
これらは全部、根拠のない間違った思い込みです。

これまで常識だと思っていたことが実は誤りだったということです。

最初に私が疑問を持ったのは
腰椎椎間板ようついついかんばんヘルニアだと診断された患者さまがいらっしゃったときのことでした。

その患者さまの硬くなったお尻の筋肉を弛めると
下肢の痛みがなくなってしまったのです。

腰椎椎間板ヘルニアというのは
腰椎の部分で坐骨神経が圧迫されて痛みが出ているとされているのです。

もしそれが本当ならば、お尻の筋肉を弛めたぐらいで、
下肢の痛みがなくなることはありえません。
しかし実際に数回の施術で、下肢の痛みはなくなってしまったのです。

これは加茂先生の本やサイト、また他の先生の書かれた本で分かったのですが、
この患者さまの下肢の痛みは腰椎椎間板ヘルニアが原因ではなく、
お尻の筋肉にできた「トリガーポイント」が原因だったのです。

この患者さまだけではありません。
ヒザや腰、フクラハギ、カカト、足の裏、足の甲などに痛みがある場合、
その患者さまの筋肉に対して施術を行なうと痛みがなくなることが多いのです。
そして多くの痛みが筋肉のトリガーポイトから来ていることが分かります。

今までの常識を覆すことが、加茂先生の本には書かれています。
現在痛みを抱えている方や施術家の先生には必読の本であると思います。

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