外反母趾はカカトの病気/ボールを蹴る時に足の甲が痛い理由

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外反母趾は足の変形からカカトが倒れ過ぎることによって起こる病気です。したがって単に親指を広げれば改善するというものではありません。またサッカーボールを蹴る時に足の甲が痛むのも足の変形とかかわりがあります。今回はこのふたつについて解説しました。(メルマガ2016年6月11日号)

1.外反母趾はカカトの病気

外反母趾はカカトの病気ですよ、というと驚かれる人が多い。
なぜ、カカトの病気なんですか?
悪いのは足の親指でしょう?

確かに変形が目立っているのは足の親指ですが、
開張足かいちょうそくになって、足の横幅も広がっています。
そしてカカトも内側に倒れていることが多いです。

つまり足全体が変形した状態になっているのであって、
足の親指だけがゆがんでいる訳ではありません。

で、その原因は何かと言うとカカトの骨が異常な動きをすることなんです。
もう少し詳しく言うと、カカトの骨が内側に倒れこんでくるのです。

これを過回内かかいないといいます。
英語ではオーバープロネーション(overpronation)です。

過回内

足の変形が過回内(オーバープロネーション)を起こす。(Pod Mech vol.2. 株式会社インパクトトレーディング, 2006, p9)

欧米には足病学そくびょうがくという学問がありますが、
外反母趾の原因は足の捻じれからくる過回内かかいないであるとされ、
この異常な足の動きをなくしてしまうことが
最も大事なことであると言われています。

その過回内を止めるために
足の捻じれを補正する足底板そくていばんを作ります。

この過回内という異常な動きは、外反母趾や開張足だけではなく、
さまざまなトラブルを引き起こす可能性があります。

足底腱膜炎、疲労骨折、ヒザの痛み、腰痛、
足の甲の痛み、アキレス腱炎、タコ(胼胝)など・・・

もちろん過回内を起こさない人にも
これらのトラブルは起こりうることです。

しかし過回内があるとこれらのトラブルを起こすリスクが高まりますし、
また過回内によって治癒しづらいというリスクもあります。

したがって外反母趾のある人は、外反母趾だけではなくて、
過回内が起こす他のトラブルを抱えていることも多いです。

ですから外反母趾だからと言って、
単に足の指を広げたらよいというような単純なものではありません。
カカトの異常な動きを止めてこそ、根本的な解決につながるのです。

そのためには構造的および機能的にすぐれたクツの中に、
その人の足の歪(ゆが)みを補正するような足底板を入れ、

足底板の挿入

完成した足底板をクツに装着する。

足の異常な動き(過回内)を防止することが不可欠です。
「過回内」という言葉をぜひ覚えておいて下さい。

また「痛みや悩みを解決する!足についての本当の知識(水口慶高著・木寺英史監修、実業之日本社)」をお読みいただければこのことが一層理解できると思います。

 

2.サッカーボールを蹴ると足の甲が痛む[症例4]

高校2年生のサッカー部員がいらっしゃいました。
サッカーの練習中、ボールを蹴ると右足の甲が痛いそうです。

整形外科医院でレントゲン写真を撮ってもらっても異常は見つかりません。
足の甲を押してもほとんと痛みがなく、医師も首を傾げていたとのこと。
湿布をもらって足の甲に貼っているがあまり効果はないようです。

当院でまず彼にやってもらったのが正座です。
すると右の方が正座しずらいことが分かりました。

次にイスの端から左右の「足首から先」を出して正座してもらうと、
今度は右足も違和感なく正座することができます。

つまり右の足首が伸びにくいことが分かりました。
これはスネに始まって足(足首から先)まで走っている筋肉が
とても硬くなっているのが原因です。

左右のスネを比べると、右側が少し腫れて大きくなっています。
そこで左右のスネの筋肉を私の手の親指で同時に押してみると、
右のスネの方が痛みを強く感じるということでした。

これは右のスネの筋肉が筋筋膜性疼痛症候群きんきんまくせいとうつうしょうこうぐんを起こしている状態です。

この筋肉を弛め、かつこの筋肉のストレッチを行なうと、
正座がだいぶ楽に行えるようになりました。

サッカーシューズの中に足底板そくていばんを入れ、
その後当院に2~3回通っていただきましたが、
すっかり回復し、試合ではディフェンダーとして活躍しています。

もちろん緊急時に自分で行なう
マッサージとストレッチをお教えしておきました。

足底板を入れておくと、足の甲の痛みの回復が早くなり、
また回復後に再び受傷するリスクが少なくなります。

足の甲の痛みについては「足の甲の痛みは脛(スネ)の筋肉に原因があることが最も多い」もお読みになってください。より深い解説が書かれています。

 

3.足底板を入れたのに・・・

「足底板を作ったけれども痛みが取れません」
先日、他の施術所で足底板を作った方がご来院されました。

「それは当たり前のことですよ。痛みを取り除く施術をしていないでしょう」
こういうと驚かれる方が多いです。
足底板を入れると痛みがすべて消えてしまうと多くの方が思っていらっしゃいます。
そんなことありません。

痛みが出るのはどこかの筋肉が使われ過ぎて
その筋肉が硬くなり、トリガーポイントが形成されていることが多いのです。
もちろん外反母趾の痛みのように、クツで擦れて痛い場合もありますが。

筋肉が硬くなって、トリガーポイントができて痛みが出ているのならば、
その筋肉に対する施術をしなければ痛みはなかなか取れません。

もちろん足の異常な動きを抑える足底板は必要です。
それがあった方が回復力もアップしますから。

また足底板を入れておくだけで、筋肉に負担がかかりにくくなって
痛みが軽減することもないことはないです。

でも足底板を入れただけでは取り除き切れない痛みもたくさんあります。
足底板の作成とともに、筋肉に対する施術もぜひ受けて下さい。

このテーマに関しては「足の痛みを劇的に取り除くには、足底板以外にもうひとつ必要」に詳しく書いています。

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