歩いたり走ったりしている時によくつまずく子ども(その1)

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うちの子どもは注意力が散漫なのかすぐに転んでしまう。
別に道路にデコボコがあるわけでもないのに、娘はよくつまずく。
息子は徒競走ですぐにバランスを崩してしまうのでゴールが遅い。
お父さんやお母さんのこんな声を、今まで何度聞いたことでしょうか。でもそれを解決する方法があります。そんなに難しいことではありません。その原理と方法を2回に分けてお話しますので、一度お試しになってください。(メルマガ2016年10月8日号)

1.子どもの転倒を引き起こす病気

子どもさんがよく転倒するのならば、
まずは医師に検査してもらうことが重要です。
どんな病気が考えられるでしょうか。

たとえば脳腫瘍のうしゅようです。
腫瘍が脳を圧迫し、平衡感覚へいこうかんかくがなくなって転びやすくなります。
頭痛や吐き気を伴うこともしばしばです。

耳の病気でも起こります。
耳の奥にある三半規管さんはんきかんは平衡感覚を司るところですが、

この器官に異常があったり、これ自体が十分な機能を発揮していないと、
転倒したりめまいが生じたりします。

目の異常でも転倒しやすくなる場合があります。
たとえば視力が0.3以下の場合、つまり弱視の場合は
障害物や地面の凹凸に気がつかないため転倒しやすくなります。

また右と左の視力が違いすぎる場合は、
立体感覚がつかみづらかったり、
風景がぼやけたりするために転びやすくなります。

この他にもいくつかの病気が子どもさんを転びやすくするので、
一度医師の診察を受けることをお勧めします。

 

2.転びやすいもう一つの原因

ところが医師の診察を受けても
特に異常が見られないという場合もよくあります。

周囲の子どもたちと体型はそんなに変わらないのに、
なぜかうちの子どもだけつまずきやすい、というのであれば、
もしかしたら足そのものに原因があるのかもしれません。

いや実際のところ、
子どもさんを当院に連れてきた何人もの親御さんから、
同じような相談を受けました。

子どもさんを診てみるとやはり足そのものに原因があったのです。
転びやすい子どもさんは地面を蹴った後で、
その蹴った足の足首が反りにくい状態になっているのです。

子どもさんが右足で地面を蹴っているシーンを想像して下さい。
後ろにある右足で地面を蹴った後、
その右足は左足を追い抜いて前に出ます。

このときに右のフトモモが上がると同時に、
右の足首が反っていなければいけないのです。
どちらかが不十分だと、右のつま先が地面に当たってしまいます。

何人かの子どもさんを観察すると、
とくに「足首の反り」が悪い子どもさんが多いのに気づきます。
これはスネにある筋肉が弱っているのです。

 

3.スネの筋肉の2つの働き

スネにある筋肉は歩行時に足首を反らす作用を持っているのです。
これが第1の働きですが、弱るとうまく働かないのです。

このスネの筋肉はもう一つの働きがあります。
カカトが接地してから、足の裏全体が地面に着くときに、

いきなり足の裏全体がバタンと地面に着かないように、
ブレーキをかけながらゆっくりと着地させる働きです。
こっちが第2の働きです。

ところが転びやすい子どもさんは、
このブレーキをかけるときに
スネの筋肉が酷使されて弱っているのです。

間違えないで下さいね。
使っていないから弱るのではないですよ。
使われ過ぎて弱っているのです。

第2の働きにおいて、この筋肉が大きなダメージを受けると
第1の働きもしづらくなるので、
つま先が地面に当たるようになるのです。

なぜ、第2の働きの時にスネの筋肉が使われ過ぎるのでしょうか。
それは着地するときにカカトが内側に倒れ過ぎるからです。

過回内

足の変形が過回内(オーバープロネーション)を起こす。(Pod Mech vol.2. 株式会社インパクトトレーディング, 2006, p9)

この現象を専門用語で過回内かかいない(オーバープロネーション)といいますが、
カカトが内側に倒れ過ぎると、
スネの筋肉が使われ過ぎて、
だんだん弱ってくるのです。

ではなぜカカトが内側に倒れ過ぎるのでしょうか。
それはあなたの子どもさんの足に「ねじれ」や「ゆがみ」があるからなのです。

次回はこのことをもう少し説明し、
どうやったらこの状態を防ぐことができるのかをお話いたします。

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