似ていますが親指の付け根が痛くても外反母趾ではないです!

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ご本人は外反母趾とばかり思っていたのですが、実は外反母趾ではないという場合があります。外反母趾というのは、足の親指が小指側に曲がっているものですが、親指が曲がっていないのに、「外反母趾」だと思っている方がときどきいます。
曲がっていないのに、なぜ外反母趾だと思うのかというと、親指の付け根に痛みを感じるからです。施術家でも間違っている方がいらっしゃいます。この病気は外反母趾と同じように扱うと逆効果の場合があるのです。(メルマガ2016年10月29日号)

1.外反母趾ではないです!

当研究所に来られる患者さまの中にもよくいらっしゃいます。電話やメールで「外反母趾になって、親指の付け根が痛いです」と。

それで診せていただくと、親指はあまり曲がっていない。ぜんぜん曲がっていないという訳ではないのですが、外反母趾というほどではないのです。

しかし本人は親指の付け根が痛いから、自分は外反母趾だとばかり思っています。とくに歩いていて地面を蹴るときに痛みが出たり、拭き掃除をするときなどのように、親指を反らして膝を地面に付けた時に痛みが出ます。

これは
強直母趾きょうちょくぼし
とか
強剛母趾きょうごうぼし
とか言われます。

厳密に言うと、親指の付け根の関節がほとんど動かないものを
「強直母趾」とか「強剛母趾」と呼び、

その関節が動くけれども、反らすと痛みを出すのを足病学では
制限母趾せいげんぼし」と呼びます。

まあ制限母趾というのは強直母趾の前段階なので、
ここでは制限母趾も含めて強直母趾と呼ぶことにします。

 

2.強直母趾と外反母趾

この強直母趾は外反母趾と一緒に存在することもあります。
つまり親指が小指側に曲がっていて、
かつ親指を反らすと、その付け根が痛い状態です。

外反母趾を伴わない強直母趾、
つまり親指はまっすぐに近い状態なのに、
その親指を反らすと付け根が痛いのが
純粋な強直母趾です。

この純粋な強直母趾をネット上では
仮骨性外反母趾かこつせいがいはんぼし
と名付けている人もいますが、
厳密にいえばこれは外反母趾ではないです。

ではこの強直母趾の痛みに対しては
どのようなことをしたらいいでしょうか。

 

3.強直母趾のメカニズム

一生懸命に包帯を巻いて、テーピングをしている方がいらっしゃいます。
しかし強直母趾がひどくなると、ほとんど効果がありません。

運よく痛みが取れたとしても、それは一時的なもので
ふたたび痛みが出てくることも多いです。
そして症状は進行していきます。

この強直母趾の原因は
足の捻じれによって、カカトが内側に倒れ、

過回内

足の変形が過回内(オーバープロネーション)を起こす。(Pod Mech vol.2. 株式会社インパクトトレーディング, 2006, p9)

親指の付け根を構成する2つの骨が
衝突を繰り返すことにあります。

制限母趾

親指の付け根で2つの骨が衝突する

ですからこの「骨の衝突」を最小限にすることが必要なのです。

強直母趾(強剛母趾)の発生メカニズムは
親指が反らなくなり、蹴るときに痛みが出る強剛母趾の治し方」に詳しく書いています。

 

4.強直母趾の対策(1)

まずはカカトが倒れないようにしっかりとした構造の靴を選びます。
できればウォーキングシューズがよいです。
次にあげる3つの条件のシューズを選んで下さい。

  1. カカトを支える部分(ヒールカウンター)が硬くてしっかりしていること。
    その部分を右手の親指と人差し指ではさんで、硬さを確かめて下さい。
    やわらかいものはだめです。

    ヒールカウンター

    ヒールカウンターがしっかりしている靴を選ぶ。

  2. 次にクツの前後を両手でつかんで、クツを捻って下さい。
    かんたんにクツが捻じれるようでしたら、そのクツはやわらかすぎて足を支えることが十分にはできません。
    しっかりした構造のものを選んで下さい。

    靴の構造

    簡単に捻じれる靴は避ける。構造がしっかりしていることが大事。

  3. 3つ目にクツの「指の付け根に相当する部分」が硬くて反りにくいものを選びましょう。
    ふつうはこの部分が反りやすいものを選ぶのですが、強直母趾の場合は親指を反らすと痛いので、
    反りやすいものは逆効果です。
    ただしクツのつま先の部分が少し反っているものでないと、歩くときに前に進みにくいので、トゥスプリングがしっかりしたものを選んで下さい。

    靴の反る位置

    足の指の付け根に相当する部分が硬くて、つま先部分が上がっているもの。

5.強直母趾の対策(2)

クツを選んだら、その中に足底板を入れましょう。
足底板は足の捻じれの影響を最小限にしてくれます。

足底板の挿入

完成した足底板をクツに装着する。

ほとんどの場合、クツと足底板で痛みは収まります。
しかし強度なものであると、
手術を考えないといけない場合もあります。

その場合は専門家に相談することが必要です。
まずはウォーキングシューズと足底板を試してみることをお勧めします。

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