
私たちの足の形はひとりひとり違います。その足の形をいくつかのグループに分けると、その中に外反母趾になりやすいグループがあります。親がそのグループに属する足であると、遺伝によって子供もそのグループの足になることが多いのです。そうして親と同じように外反母趾になってしまいます。実は外反母趾の最大の原因は遺伝だということが証明されているのです。
この外反母趾になりやすいグループに属する人は整体やテーピングによって一時的に外反母趾が改善したとしても、ふたたび元の状態に戻ることが多いのです。ですから外反母趾を改善するだけではだめで、改善された状態を維持する方法も知らなければなりません。そうでないと、施術に使ったお金が無駄になってしまうかもしれないのです。(メルマガ2017年10月18日号)
1.外反母趾矯正の効果を高めかつ再発を防ぐ秘策
外反母趾を完治させたのにもかかわらず、
数年後にふたたび外反母趾の痛みに襲われた某女性アナウンサー。
これは足の変形(捻じれやゆがみ)に対する処置を行っていなかったからです。
では足の変形の影響を防ぐにはどのようにしたらよいのでしょうか。
ひとつはテーピングが考えられます。
この変形の影響を防ぐテーピングが存在します。
ところがこの貼り方が簡単ではないのです。
https://www.youtube.com/watch?v=krux85tDBRM
しかも自分では貼れません。
仮に自分で貼ることのできるテーピングがあるとしても、
テーピングを一生貼り続けるのはとても無理なことです。
この足の変形は筋肉を鍛えても治らないので、対策は一生続くのです。
皆さんの顔が手術なしには変わらないのと同じです。
ではどうすればよいかというと、
この変形の影響が出ないように、足の捻じれやゆがみを補正する、
足底板(そくていばん)というものを作るのです。
https://www.youtube.com/watch?v=_AAs6isxpLY
これを良い構造の靴に入れておくと、
外反母趾になる方向には、足の骨が動かされにくくなります。
ただしこの足底板を作る際に、とても大事なことがあります。
これが分からないと、足に合わない足底板ができてしまう可能性があります。
2.体重をかけてはいけない!
足底板は足病学(そくびょうがく)の進んだ欧米では、日常的に作られています。
ただその作り方にはいくつかあります。
どのような作り方の足底板が最も効果があるかというと、
体重をかけない状態で作ったものです。
体重をかけない状態というのは
ベッドでうつ伏せになった状態か、仰向けになった状態です。
あるいは椅子に腰かけて、足を宙ぶらりんにした状態です。

うつ伏せになった状態での足底板の作成

椅子に座った状態での足底板の作成
立った状態や椅子に腰かけた状態で、
足をスポンジのようなもの(トリッシャムといいます)に押し付けて足型を取ると、
正確な足底板ができないことが多いのです。

足底板を作るのにトリッシャムは使わない方がよい。
なぜならばカカト、親指の付け根、小指の付け根の3点は
「同一平面上」にはありますが、「同一水平面上」にはないことが多いからです。
つまりこの3点を含む平面は、地面とは平行ではないことが多いのです。
にもかかわらず、スポンジのようなものに足を押しつけて足型を取ると、
同一水平面上にはないものを、無理やり同一水平面上に置くことになります。
すると足首にある距骨下関節(きょこつかかんせつ)が中間位からはずれます。
もし距骨下関節を無理やり中間位にした状態でスポンジ状のものに押し付けると
今度は足の骨格そのものが、本来のものとは違ったものになります。
このことは英語の論文に書かれています。
体重をかけずに足底板を作ることは、とても大切なことなのです。
https://www.youtube.com/watch?v=_AAs6isxpLY