
外反母趾対策の中で、手術以外に最も効果のあるものは足底板(そくていばん)、つまり医療用の靴の中敷きです。ところがこのすばらしいグッズも日本の住宅事情では使いづらいものです。では家の中ではどのような対策を取ればよいのでしょうか。実は足底板に代わる特殊なものがアメリカの足病医によって開発されています。(メルマガ2017年11月4日号)
1.自宅の中でも対策はすべき
外反母趾に関する論文を見てみると、
年齢が上がるほど、外反母趾の人が増えて、
かつ程度がひどい人の割合が増加しています。
外反母趾を放置しておくと、だんだん悪化していく可能性が高いです。
つまり何らかの対策が必要になります。
欧米で研究されている「足病学」では、
先天的な足の捻じれ・ゆがみから、
カカトが内側に倒れ過ぎることが、
外反母趾の原因であるとされています。

足の変形が過回内(オーバープロネーション)を起こす。(Pod Mech vol.2. 株式会社インパクトトレーディング, 2006, p9)
カカトが内側に倒れ過ぎることを
過回内(オーバープロネーション)と言いますが、
これを抑制・防止するためには
構造的に優れた靴に、
機能的に優れた足底板を入れることが勧められています。

足底板をクツに装着する。
ですから自宅でもこれらを使えばよいのです。
実際に自宅の中でも靴と足底板を使っている方がいらっしゃいますが、
日本の住宅事情では家の中で靴を履くことは
多くの方が抵抗感を持ちます。
そこで登場するのが特殊な構造のサンダルです。
2.便利な特殊なサンダル
このサンダルはカカトの部分が少しくぼんでいて
カカトが安定する構造になっています。

特殊なサンダル
また鼻緒が付いているため、
スリッパのようにひっかけて歩くことにはなりません。
夏は素足で履き、冬は5本指ソックスで履くのが良いです。
もちろん夏場はクーラーで足が冷えやすいという方は、
夏場でも5本指ソックスをお使いになればよいです。
足底板ほどではありませんが、
カカトが内側に倒れ過ぎるのを抑制してくれます。
サンダルのサイズは
男性用が25.5~30.5センチで、
女性用が23.5~26.0センチです。
米国製なので少しサイズが大きいですね。
別に男性が女性用を履いても大丈夫ですので、
男性で25.5センチ未満の方は女性用をお勧めしています。
女性で23.5センチ未満の方はどうすればいいのでしょうか。
残念ながらそれ未満のサイズのサンダルは現在のところありません。
しかし御心配は無用です。
まだ誰も紹介していない優れたグッズがあります。
次回はこれを紹介いたしましょう。