高過ぎる足のアーチが原因で浮き指になる場合のメカニズム

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若い人にも増えている浮き指ですが、その浮き指の主な原因は3つあります。この原因の違いによって浮き指を3つに分類しました。

  1. カカトの内側への倒れからくる浮き指
  2. ハイアーチからくる浮き指
  3. 靴の圧迫からくる浮き指

ひとつめの「カカトの内側への倒れからくる浮き指」は「足が内側に倒れ過ぎて浮き指になるメカニズムを詳しく説明」で詳しく解説しています。
今回は「ハイアーチからくる浮き指」と「靴の圧迫からくる浮き指」を説明したいと思います。

1.ハイアーチからくる浮き指

まずはハイアーチからくる浮き指です。
ハイアーチとは何かというと「甲高」のことです。
このハイアーチを起こしやすい足は下のように2つのタイプがあります。

ひとつは後足部こうそくぶ(足の後ろ半分)に対して、前足部ぜんそくぶ(足の前半分)の外側が少し上がっているタイプの足で、
もうひとつは下腿部かたいぶ(スネ)に対して後足部が内側に曲がっているタイプの足です。

前足部外反と後足部内反

足の後ろ半分に対して、前半分の外側が上がっている足(左)と、下腿部に対して、足の後半分が内側に曲がっている足(右)
(Pod Mech vol.2. 株式会社インパクトトレーディング, 2006, p3,11, 一部改変)

これはベッドから足を出した状態で、患者さんにうつぶせになっていただいてから観察するとよく分かります。
自分では分かりません。

足のねじれの見方

こうやって足の変形(ねじれ・ゆがみ)を見ます。

上図の左は足の前半分の外側が上がっているのが分かると思います。
また右はカカトの骨が内側に曲がっているのが示されています。

こういうタイプの足は、すべてではないですがハイアーチになることがあるのです。
そしてハイアーチになると浮き指になりやすいのです。
説明しましょう。

下の図は左が正常な足で、右がハイアーチの足です。
それぞれの筋肉の位置を下段に書いています。

筋肉の腱と関節軸の関係

(ミショー, T.-C. 加倉井周一訳(2005)『臨床足装具学』. 医歯薬出版株式会社 p78, 一部改変)

 

下段は小さくて見づらいので、拡大しておきます。

筋肉の腱と関節軸の関係・拡大図

 

足指を曲げる2つのスジ(筋肉)を赤と緑で色分けしています。
左から2つ目、3つ目、4つ目の骨をそれぞれB1、B2、B3と書いています。
またB1とB2でできる関節の軸を①、B2とB3でできる関節の軸を②とします。

正常な足とハイアーチの足を比較しましょう。
正常な足の場合(左)、緑のスジは軸①の上を通っていますから、
B1とB2をまっすぐに伸ばします。

そして赤の筋は軸②の下を通っていますから、B3に対してB2を曲げようとしますが、
B2は地面に接しているので、結局B2を地面に押し付けられることになります。
全体として足の指はしっかりと地面に着きます。

一方、ハイアーチの場合(右)はどうでしょうか。
B3が大きく傾くために赤の筋は軸②の上を通るようになります。
そしてB2をB3に対して反らすことになります。

B2が反ってしまうと、これまで軸①の上を通っていた緑のスジが軸①の下に移動します。
そしてB1をB2に対して下に曲げてしまうのです。

結局足の指は曲がり、完全に浮いてしまうか、
指先の一部が地面に接するだけになってしまいます。
このように曲がった指はハンマートゥと呼ばれています。

(参考)『臨床足装具学』はすばらしい本です。足の施術をされている方は購入されるとよいと思います。ご購入はアマゾンで。

2.ハイアーチからくる浮き指の形成を促進する条件

ハイアーチの足にある条件がつくとハンマートゥそして浮き指になるリスクが高まります。
どんな条件かというと、

  1. スネの筋肉が弱っていたり、
  2. フクラハギの筋肉が硬すぎたり、
  3. 大きすぎる靴を履き続ける

ということです。こういう状態にあると、ハイアーチの人が浮き指になる危険性が高まります。

2-1.スネの筋肉が弱い場合

下腿部かたいぶ(ヒザと足首の間)には足を反らす筋肉と足を伸ばす筋肉があります。
反らす筋肉は前(スネ)にあり、「前脛骨筋ぜんけいこつきん」と呼ばれ、
伸ばす筋肉は後ろ(フクラハギ)にあって「腓腹筋ひふくきん」と呼ばれます。

足関節の伸筋と屈筋

足を反らす、つまり足を上に曲げる筋肉(左)と足を伸ばす、つまり足を下に曲げる筋肉筋肉(右)

もしスネにある、足を反らす筋肉(前脛骨筋ぜんけいこつきん)が弱っていたらどうなるでしょうか。
そのときは足の親指を反らす筋肉(長母指伸筋ちょうぼししんきん)と足の第2~第5指を反らす筋肉(長指伸筋ちょうししんきん)が、足を反らす筋肉を助けるのです。

2-2.フクラハギの筋肉が硬い場合

足関節の伸筋群

(カパンディ; 関節生理学 Ⅱ, 下肢. 原著第5版. 医歯薬出版株式会社, 1997, p205)(一部改変)

またフクラハギにある足を伸ばす筋肉が硬すぎて、スネにある、足を反らす筋肉の力だけでは十分ではないときはどうでしょうか。

この場合も足の親指を反らす筋肉と足の第2~第5指を反らす筋肉が、足を反らす筋肉を助けます。

と言いますのは、これらの2つの筋肉は足の指を反らす働きを持つと同時に、足そのものを反らす働きも持っているからです。

 

2-3.大きすぎる靴を履き続ける場合

さらに大きすぎる靴を履き続ける場合には、
靴が脱げないようにするために、これらの筋肉が通常以上に使われます。

2-4.浮き指になるリスク

これらの筋肉が働きすぎると、なぜ浮き指になるリスクが高まるのでしょうか。
これらの2つの筋肉は足の指を反らす働きを持つため、
下図のB2をB3に対してさらに反らすことになるからです。

ハイアーチ

ミショー, T.-C. 加倉井周一訳(2005)『臨床足装具学』  医歯薬出版株式会社  p78,  一部改変

ここでは「大きすぎる靴を履き続ける」ことを
「ハイアーチからくる浮き指の形成を促進する条件」のひとつとして挙げましたが、
たぶんハイアーチではなくても大きすぎる靴を履くことは浮き指のリスクになると思われます。

3.靴の圧迫からくる浮き指

足の長さよりも小さい靴を履くと、靴の前方から足の指が圧迫されて曲がってしまうことがあります。

また足よりも大きい靴を履いた場合や、ブーツや長靴のように足の甲で固定できないものを履いた場合には、靴の中で足が前滑りしてしまい、その結果、前方で足の指が圧迫されて曲がってしまうことがあります。そして曲がるだけではなく、指先が地面に着かなくなる場合がよくあります。

また幅の狭い靴を履いた場合には、左右から足の指が圧迫されるため、いくつかの指が浮いてしまう場合があります。第2~4指が浮くことが多いようです。

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治療家も真っ青!超短期間で痛みを1/10にする方法

この記事は 2で読めます。

足や膝や腰のトラブルに関しては

さまざまな施術方法が存在します。

 

しかし欧米で研究が進んでいる「足病学」の理論に基づいた施術方法は

まだ一般的には知られていません。

 

私たちの身体の構造は多くは遺伝によって

両親から引き継いでいます。

足の構造も両親のどちらかから引き継いでいるのです。

 

足に異常な構造があると、それは足の異常な動きを生みだし、

さらにスネ、膝、フトモモ、骨盤、背骨に異常な動きを発生します。

 

その異常な動きは

シンスプリント、変形性膝関節症、変形性股関節症、坐骨神経痛、

腰椎椎間板ヘルニア、腰椎分離症、腰椎すべり症、腰痛、

頸の痛み、猫背、ストレートネックなど

さまざまなトラブルを引き起こすのです。

 

これらの疾患から来た痛みを改善するのには

まずは足の異常な構造を足底板(そくていばん)によって補正し、

足の正しい動きを作ってやらなければなりません。

 

そして身体の動きを正常に近づけた上で、

痛みを出している部分(ほとんどは筋肉です)の施術を行います。

 

欧米では足底板はごく一般的に使用されていますが、

日本ではあまり一般には知られていません。

 

あなたも足病学に基づく施術を受け、

一日も早く、身体のトラブルを改善させてください。


一日も早く身体の痛みを解消したい方はこちらへ

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