足が内側に倒れ過ぎて浮き指になるメカニズムを詳しく説明

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若い人たちに浮き指が増えていることが報告されています。
その浮き指は原因の違いから3つの種類に分けることができます。その3つとは

  1. カカトの内側への倒れからくる浮き指
  2. ハイアーチからくる浮き指
  3. 靴の圧迫からくる浮き指

です。最初の2つは主に遺伝的な要素が強く、残りのひとつは後天的な原因によるものです。
今回はこの中の「カカトの内側への倒れからくる浮き指」について説明してみようと思います。

1.浮き指と足指の変形

足指の変形

足指の変形(Pod Mech vol. 2. 株式会社インパクトトレーディング, 2006, p25)

 

浮き指と足指の変形とは大きな関係があります。
浮き指になっている方は右の図のような変形がありませんか。
ご自分の指とこの図とを見比べて下さい。

3つのうち一番上は「ハンマートゥ」と言います。
ハンマーとは大工さんが使う金槌(かなづち)のことです。
トゥとは足の指のこと。何となく金槌に似ているとは思いませんか。

2つ目は「クロウトゥ」です。
クロウとは猫やタカなどの鋭く曲がった爪のことです。
そう言われればそんな感じがするでしょう。

そして最後の3つ目は「マレットトゥ」と呼ばれています。
マレットとは木槌(きづち)のことです。
これはちょっと考えますよね。

この3つの違いはそんなにこだわらなくてもいいです。
適当に読み飛ばしておいて下さい。

浮き指の原因と足指の変形の原因は完全に一緒ではなくても、
かなり近いものがあると思います。

この浮き指の原因はおもに3つあります。
今回は「カカトの内側への倒れからくる浮き指」について説明します。

2.カカトの内側への倒れからくる浮き指

カカトが内側に倒れすぎると、第4指や第5指が浮き指になりやすくなります。
このタイプの浮き指を持つ人の足は、足の後ろ半分に対して、前半分の内側が上がっています。

前足部内反

足の前半分の内側が少しだけ上がっている足(Pod Mech vol.2. 株式会社インパクトトレーディング, 2006, p8)

 

足のねじれの見方

こうやって足の変形(ねじれ・ゆがみ)を見ます。

このようなねじれを持つ足の場合、足の裏全体が地面に着くときに、カカトが内側に倒れすぎるのです。
正常な人でも衝撃を吸収するために内側に倒れるのですが、
このねじれのある人はその倒れ方の度合いもスピードも大きくなります。

過回内

足の変形が過回内(オーバープロネーション)を起こす。(Pod Mech vol.2. 株式会社インパクトトレーディング, 2006, p9)

 

後脛骨筋

後脛骨筋の走り方

 

カカトが倒れるときに、倒れすぎないように防ぐのは後脛骨筋こうけいこつきん
という筋肉(右図)です。正常な足の場合はこの筋肉だけが働くのです。

この筋肉はフクラハギの奥の方から始まって、内くるぶしの斜め前方辺りに終わっています。

 

ところが倒れ方が大きすぎるとこの筋肉以外に、2番目から5番目の指を曲げる筋肉が強制的に働かされるのです。この筋肉を長趾屈筋ちょうしくっきんと呼びます。

この筋肉の足の裏から見た下図をご覧いただきましょう。左が正常な人の場合で、右が足にねじれのある人の場合です。

長趾屈筋の作用の変化

(Pod Mech vol.2. 株式会社インパクトトレーディング, 2006, p27)

足にねじれがあって、カカトが内側に倒れすぎる人は
足の内側が全体的に飛び出しているように変形しています。

さらに4本の指に行っている筋肉が、
足の指をまっすぐに引っ張ることができなくなって、斜めに引っ張るようになっています。

浮き指の人は単に足の指が浮いているだけではなく、
このように足の指(とくに第4、5指)が内側(親指の方)に曲がっている人が多いはずです。

では足の指が内側に引っ張られるとなぜ浮いてしまうのでしょうか。
地面に着いた時の足は下図の右のような状態です(左は正常な足)。

正常な足と異常な足

正常な足(左)とカカトが倒れた足(右)

まず正常な足の場合に、筋肉がどのように働いているかを模式的に書いてみます。

小指を曲げる筋肉の本来の走行

小指を曲げる筋肉の本来の走行

足の小指の骨をご覧になってください。
筋肉は関節の軸の下を走っていますから、この筋肉が働くと矢印のように骨は下に曲げられます。

では足の指が内側に引っ張られるとどのようになるでしょうか。

筋肉の作用の逆転

本来は小指を曲げる作用を持つ筋肉はその作用を逆転する。

足の指が内側に引っ張られると、指は同時に外側にねじれます。
すると筋肉の骨に着いていた場所が元の位置よりも上がります。

それとともに筋肉全体が関節の軸よりも上に移動するのです。
この状態で筋肉が働くと、骨は最初とは逆に上に曲げられるわけです。そして浮き指が形成されます。

このように足の後ろ半分に対して、前半分の内側が上がっている足の場合は、
本来足の指を下に曲げる働きをする筋肉が、上に曲げる働きをする筋肉に変わってしまうのです。
ですから、たとえ個々の筋肉が弱っていなくても足指の握力は低下するはずです。

これが「カカトの内側への倒れからくる浮き指」の正体で、
第4~5指によく見られます。

そしてそれらが親指側に引っ張られ、さらに指の腹が押されてその断面が三角形になってしまいます。
また外反母趾や内反小趾を伴っていることが多いのも特徴です。

押しつぶされた小指

小指が押しつぶされて三角になっている。

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